今回は不整脈編の最終回、徐脈性不整脈についてです
最後におまけで「一番怖い不整脈?!」という小噺もありますので、楽しんで読んでください
まず徐脈には様々なものがあり、即座の対応が求められるものもあります
緊急の対応を行なった後で大事になるのが、その原因検索です
ゴロ合わせで「VF AED ON!!」と言われています
VFは徐脈性不整脈ではありませんが、そのままAEDを付けてショックする不整脈対応の一つのフレーズなので、言い得て妙な表現ですね
さてペースメーカーが適応となる徐脈性不整脈は上記の通りです
以下に順に扱っていこうと思います
①洞不全症候群
洞不全は洞結節の問題で徐脈をきたします
ペースメーカー留置の適応は「症候性かどうか」によるところが大きいです
よくポーズが⚪︎⚪︎秒なら留置適応、って言われますが実際のところどうなんでしょう?
以前のガイドラインでは3秒や6秒という記載が目立ちましたが、次第に明記されなくなってきています
むしろ症状があるかどうかによるところが大きいので、そちらを重点的に確認するようにしましょう
②房室ブロック
房室ブロックはⅢ度の場合には1発でペースメーカー適応となり、症候性のⅡ度ブロックなどもClassⅠでの適応とされています
ただ実際には原因がtreatableであれば、temporary pacemaker(一時的なペースメーカー)を留置してそちらの介入により改善することがままあります
頻度の高いものとしては電解質異常や薬剤の影響などですね
一番怖い不整脈??
さてここまで4回にわたりメジャーな不整脈を扱ってきましたが、何が「一番怖い」不整脈でしょうか?
やはり普通に考えれば、致死性の心室性不整脈かと思います
しかし「内科医の頂点」「鑑別診断の神様」と呼ばれたカリフォルニア大学内科学教授のローレンス・ティアニー先生の名言にこのようなものがあります
「Sinus tachycardia never lies.」
直訳すると「洞性頻脈は嘘を付かない」
とても奥深い言葉で、鑑別診断の神様といわれるティアニー先生らしい箴言だと思います
洞性頻脈ってよくみますが、様子をみられてしまう事も少なく無いでしょう
ただそれが大きな急変の始まりだったり、重要なサインだったりすることもあります
ですので、決して軽んじることなく原因検索を行うようにする必要がありますね
さて、4回にわたる不整脈シリーズ、お付き合いいただきありがとうございました!
ではでは
コメント
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