集中治療専門医試験を終えて

医学日常

今回は先日、2024年10月26日に行われた集中治療専門医試験について少し話していきます。

数少ない病院収益を上げることのできる資格ですので、持っていると就活でかなり強みになると思います。

自分もここ数年での1つの目標はこの資格の取得でした。

…まぁ最短では去年受けられたのに、学会参加証を無くして受験出来なかったという裏話はありますが笑

試験概要は100点満点、合格点は60点らしいです。

書類と合わせてまあまあ落ちるという話もありますが実態はよく分かりません。

過去の集中治療専門医試験の合格に関する要因(2008-2012年)という報告には、合格率90.2%で外科系研修期間と外科系専門医資格が合格を遠ざける有意な因子と報告されています。

これはなかなかpowerのある報告ですね。。。笑

本文では外科系出身者は周術期管理がメインで、敗血症やARDSの経験が少なかった可能性を指摘しています。

確かにそれは一理ありそうです。

今後はプログラム制度になり、より受験者の門戸が絞られるためこの傾向は変わっていく気がします。

このようなデータは面白いので、また時間をあけて再評価してほしいところです。

今回はほとんど勉強に時間を割けず、過去問5年分のみで受けました。

結果的には良くも悪くもあまり過去問の影響を強く感じませんでした。

確かに類題は散見されますが、合否に影響するかと言われると何ともって感じです。

実際に今回の試験問題を振り返り、過去問のおかげで選択できた(正解とは限らない)のは自分としては15問ありました。

つまり85問は普通に解いているので、そこまで恩恵を感じられませんね。

むしろ日常臨床をきちんとやっていれば解ける問題が中心なので、その点は良心的と思いました。

もちろん有名どころのスコアリングとか、暗記してないと無理なものもあるので確認は必須ですが。

ただ救急専門医試験でも言われていますが、学会からの通告により過去問解答が徹底的に潰されているのはどうなんでしょうか。

時間無くて集中治療の勉強が出来ない施設にいる人が、効率的に資格とることを妨げているようにも見えます。

もしかするとそれも実は『集約化』という意図なのかもですが、どちらかというと『選別』に近いですよね。

学会員を増やしたいけど、質も担保したいし集約化進めたい…って事なんでしょうか。

個人的にはだったら普通に問題の質をあげて、難しくしてくれれば良いのにと思います。

過去の問題も調べるとcase reportにされていて面白い症例のこともあり、掘り下げて勉強する機会があれば良いのにと勿体なく感じます。

正直、臨床の合間で対策するとそこまでの時間は取れない人がほとんどではないでしょうか。

自分としては集中治療専門医試験の問題は質が高く、普通に学びになるものでした。

今回の合否に関わらず趣味として来年以降もskilメンテナンスとして自宅受験しようと思えるものでした。

ですので、せめて学会から公式解答集など出して頂けると嬉しいなあと思います。。。

そんな形で今回は感想のみですが、この辺で。

ではでは。

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